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【レビュー】完全版商法でも、ドラクエ11Sはやっぱり神ゲーだった

ゲームレビュー
この記事は約13分で読めます。

2017年にPS4・3DS向けソフトとして発売されたドラクエナンバリングタイトルの最新作「ドラゴンクエスト11」。壮大なストーリー、昔ながらでありモダンでもあるゲームシステム、そして圧倒的なボリュームでその年の大ヒット作となりました。そしてドラクエ11に多数の追加要素を追加したSwitch移植版「ドラゴンクエスト11S」が登場したのが2019年の事です。

そんなドラクエ11SがXbox Game PassやSteamにも登場し、なんとPCでも遊べるようになりました!

しかし、完全版であるドラクエ11S発売の裏では、ファンの間でちょっとした炎上騒ぎが発生するなど、きな臭い事件も巻き起こっていたのです…。

ということで今回は、11S発売にあたっての炎上騒動についても触れつつ、PC版ドラクエ11Sを「すべての敵がつよい」縛りでクリアした感想をご紹介します。

※前置きが少し長くなりますので、レビューだけ読みたい方は目次でジャンプしてください!すみません!

タイトルドラゴンクエスト11S 過ぎ去りし時を求めて
対応機種Nintendo Switch・PC・Xbox One・PS4
発売日2019年7月(Switch版)/2020年12月(PC・Xbox One版)
開発元スクウェア・エニックス
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11Sの炎上騒動って?

ドラクエ11(=無印版)の完全版として登場したドラクエ11Sですが、本作の発売にあたりファンの間ではちょっとした炎上騒動が巻き起こりました。

少しややこしい話なので時系列に沿って簡潔にまとめるとこんな感じです↓

  1. PS4・3DS用ソフトとしてドラクエ11が発売される
  2. 約2年後、複数の追加コンテンツを新規に収録した完全版としてSwitchに移植される(=11S)
  3. PS4版ユーザーにもDLCとして追加コンテンツを遊ばせてくれ!という声が挙がるも対応なし
  4. そこから約2年後、11SのPS4版発売が発表される。
  5. 無印版11購入者への追加コンテンツ対応はなし、追加コンテンツを遊びたければ11Sを買いなおして初めからやらなければ、という事実が判明
  6. 「完全版商法だろ!」という批判が集まり炎上

要するに旧ドラクエ11を買ったユーザーであっても、追加コンテンツを遊びたければもう一回フルパッケージを買い直さないといけないという訳です。DLCが当たり前に普及しているこのご時世に、後から追加コンテンツ出してもう一回買い直させる手法ってどうなの?という批判が集まったわけです。

正直メーカー側の詳しい事情は分かりませんが、無印版ドラクエ11をプレイしていた自分にとっても、ちょっぴり切ない話でした。

追加要素は気になるけど、同じをゲームもう一回お金出して買うのもな…なんて思っていましたが、なんとXbox Game PassのPCプランにドラクエ11Sが対応しているではありませんか!!

これは完全版商法批判に対するスクエニのアンサーソング、もとい救済措置に違いない…。そう思った私は、あれよあれよとGame Passに登録していたのでした。

※Game Passについて詳しく知りたいという方はこちらの記事もぜひ!

ドラクエ11Sってどんなゲーム?

ここからはドラクエ11Sのレビューに戻りたいと思います。

※ここから先は若干のネタバレを含みますのでご注意ください!

過去作未プレイでも大丈夫?

歴史あるナンバリングタイトルというだけあり、豊富な過去作を誇るドラクエシリーズですが、今作がドラクエ初プレイという方でも問題なく楽しめる作品だと思います。

元々ドラクエシリーズは過去作と直接的にストーリーが繋がっているような作品ではありませんので、そこまでシビアに考える必要はないでしょう。

ただし、本作には過去作のオマージュや、間接的なストーリーの繋がりが豊富に用意されているため、これまでのドラクエシリーズをプレイしてきた方ならより深くストーリーにのめり込めると思います。特に今作はロトシリーズと呼ばれるドラクエ1・2、とりわけ3との繋がりが深いため、そちらをプレイしたことがある方ならより一層興奮できるゲームであるとは言えるでしょう。

11のためにわざわざ過去作をやる必要はないと思うし、シリーズ未プレイだからって敬遠する必要もないと思う、くらいの感じ

ドラクエ11Sの個人的なスコアを発表!!

  • ストーリー/世界観:9.5点
  • グラフィック:6.5点
  • 操作性:6点
  • 戦闘/探索:10点
  • やりこみ度:9点
    • 合計41/50点

いかがでしょうか。今更ドラクエに点数をつけるなんて、少し気が引ける感じもします。笑

基本的なゲーム性としては、いわゆる「JRPG」と呼ばれるようなオーソドックスな和ゲーの正当進化系といった印象です。近年のゲームらしく適度な寄り道要素はありつつも、オープンワールドほどの自由度はありません。「今何をしたらいいのか?」をユーザーが見失わないよう作られた、親切設計なゲームだと思います。

ここからはスコアの採点基準や、どのような方におすすめなのかなどについて細かく解説していきます!

王道で分かりやすくも奥深いストーリー

本作の主人公はイシの村という小さな村で暮らす16歳の少年。イシの村で慣習として行われる成人の儀式の際、ふとしたきっかけで勇者の力が目覚め、母から「あなたは勇者の生まれ変わりで、私は本当の母親じゃない」と告げられる…という所から物語が始まります。

そこから始まる壮大な冒険の中で、さまざまな仲間と出会い、魔王の陰謀に巻き込まれながらも勇者として成長していく主人公と仲間たちの物語、というのがストーリーの基盤です。各登場人物のキャラもしっかり立っていて、感情移入もしやすかったです。

勇者が魔王を倒すという分かりやすく王道なストーリーで、悪く言えばご都合主義的な部分も見受けられます。ただし、味気ないありきたりなストーリーに終始しているわけではありません。

胸アツなシーンがたくさんあり、またそのどれもが非常に丁寧に描かれているという印象を受けました。「これは大人の方が心を動かされるんじゃないかな?」と思うような、少し陰鬱な描写だったり、深いセリフも多かったと思います。

また、ストーリー終盤(というか中盤?)でまさかの大どんでん返しが待っていたりと、最後まで興奮冷めやらぬゲーム体験ができたので、ストーリーは非常に素晴らしかったと思います!

世界観に関しても、これまでのドラクエシリーズ、中でもロトシリーズの世界観を踏襲しているため基盤がしっかりしていて、非常に分かりやすい&入り込みやすいという印象でした。また、BGMもクオリティが高く、過去作のBGMをリアレンジしたものも多数使用されており、没入感もバッチリでした。

なお11Sからの新要素としてキャラクターにボイスが付きました。完全フルボイスではないものの、イベントシーンなどはしっかり読み上げが入る「ほぼフルボイス」みたいな感じでしょうか。

ドラクエと言えばボイスなしが当たり前、むしろそれがアイデンティティまである風潮のなか、プレイしてみると意外にも違和感はありませんでした。むしろボイスにより各キャラの個性が際立って、より感情移入しやすくなっているのではないかな?と感じました。

もしかしたら「ドラクエらしさがなくなって、変に古臭いだけのチープなゲームになってしまった!」と感じる方もいるかもしれませんが、個人的には良い印象しか抱きませんでした。

マイナスな点を挙げるとするなら、ドラクエシリーズおなじみの仕様として主人公が全くしゃべらないため、

「なになに?迷子の女の子のお母さんを探しているだって?」

みたいな、オウムでもそんな返事しないだろ~という感じの、リアリティに欠ける会話が度々繰り広げられる点。この辺りはシリーズファンの方なら特に何とも思わないかもしれませんが、そうでない人にとっては取っつきにくく感じるかもしれませんね。

その辺りの「ドラクエらしさ」は人によって受け取り方が大きく変わると思いますので、個人的には満点でもいいかなと思いましたが、ちょっと幅を持たせる意味を込めて9.5点とさせていただきました。

美麗な3Dグラフィックではあるものの…

直近のドラクエシリーズといえば、

  • ドラクエ7→プレステ用ソフト
  • ドラクエ8→PS2用ソフト
  • ドラクエ9→3DS用ソフト

であったため、ドラクエシリーズとしては初の次世代機用ソフトと言えます(10はオンラインゲームなので一応除外してます)。そのため、これまでのドラクエシリーズにはない美麗な3Dグラフィックが楽しめ、ファンにとってはかなり嬉しいポイントだと思います。

ただ、2019年発売のゲームとして特別グラフィックが優れているかと言われると、そういう訳でもないと思います。

さらに、11Sはスイッチ移植に伴うテクスチャの軽量化により、無印版に比べグラフィックの質が低下しています。ややこしい話ですが、PC版の11Sもスイッチ移植版のPC再移植版という立ち位置になるため、例えハイスペックなゲーミングPCでプレイしたとしてもテクスチャ品質の上限はスイッチレベルです。

その辺りを考慮しつつ、グラフィックは少し低めの6.5点とさせていただきました。

伝統的ながらも進化したUI・操作性は無印版より向上

戦闘中、メニュー画面などのUIは基本的に昔ながらのドラクエらしいUIという印象でした。戦闘中に呪文や特技を選択する際、それぞれ呪文や特技の種類別にアイコンが表示されるのは非常に分かりやすくてありがたかったですね

赤は攻撃・青は補助技、というように技の種類が一目瞭然

他にも「ほぼまんたん」機能によって戦闘後自動で効率的に回復ができたり、鍛冶(アイテムのクラフト)がメニュー画面から行えるようになっていたのも嬉しいポイントです。無印版ではキャンプ地からしかクラフトできなかったですからね。

また、アイテムをクラフトする際に「足りない素材を購入して作る」というコマンドが新設されました。これによりいちいち足りない素材を店に買いに行く必要がなくなり、正直だるかった鍛冶機能が随分快適になりました。もちろん店では買えないレア素材はこちらのコマンドでも買えませんので、ゲームバランスを崩さない絶妙な改善だと感じました。

また11Sではダッシュ機能が追加され、主人公の移動速度が向上したのも非常に快適でした。むしろ無印版ではダッシュなかったのか…と思うとゾッとしました。

悪かった点としては、まずフィールドアクションがめんどくさいという点です。細い道を通ったり狭い場所を通り抜けたりする際、主人公がしゃがんだりゆっくり歩いたりなど、ちょっとしたフィールドアクションが入ります。冒険感の演出やマップの作りこみという点では意味があるのかもしれませんが、ゲームの性質上ダンジョン内をくまなく探索する=同じ場所を何度も通る必要があるため、毎回フィールドアクションが入ることによってテンポが落ちて、ちょっとストレスだな~と感じてしまいました。

他にもちょっとした段差をジャンプで飛び越えられなかったり、自由移動からフィールドアクションに移行する分岐点(?)に到達すると自動でキャラに位置調整が入ったり、なんかちょっとめんどくさいなと感じる部分が多々ありました。

後はPCゲーム用の最適化がされていない点も残念でした。とある配信者がキーボード+マウスでプレイしている配信を見ていたのですが、例えば「Aボタンで進む」みたいな、画面に表示される操作ガイドがパッド表記一辺倒なので結構やりにくそうでした。「それはキーボードで言うどこ!?」みたいになってました。

またタイトル画面にゲーム終了コマンドがない点も地味に面倒でした。セーブ時に「ゲームをまだ続けますか?」と聞かれるので、ゲームをやめたいときはいつも「いいえ」を選択していたのですが、そうするとタイトルに戻るだけで、結局ゲーム自体のタスクを切らないと終了できないというトラップ。

タイトルに戻った意味…

プレイ中にメニュー画面を開くと一応ゲーム終了ボタンがあるのですが、それに気づいたのはなんとストーリークリア後でしたw

無印版と比較すると格段に操作性は向上していますが、最近のゲームの平均値と比較すると、若干辛目の6点辺りが妥当かなと思います。

初心者から玄人まで戦闘が楽しめる絶妙なバランス設定

戦闘システムは昔ながらのターン制RPGで、誰でも一度は経験したことがあるようなあのシステムです。今作独自のシステムとして「ゾーン」や「れんけい」などが新たに導入されており、より奥深い戦闘を楽しむための要素となっています。

本作は初心者の方にも優しい比較的易しい難易度設定になっています。しかし、それでは物足りないというユーザーに向けて、11Sでは新たに「縛りプレイ」が多数追加されました。主人公が死んだらゲームオーバーや買い物禁止などユニークなものもたくさんありますが、やはり何と言っても一番目を引くのは「すべての敵が強い」縛りでしょう。

シンプルにゲーム難易度が上がる、わかりやすいハードモードとった感じで、私もこちらの縛りを適用してプレイしました。まだ縛りに慣れていない序盤はザコ敵相手にバタバタ全滅しましたが、慣れていくうちに非常にバランスの取れた難易度設計だなと感動すら覚えました。

ベロニカを救いに過去に戻ったのに、敵が強い縛りのせいで結局ベロニカがホメロスに殺されてしまった図

理不尽に敵が固いとか、敵の攻撃が全部一撃必殺みたいな話ではなく、とにかく絶妙な難易度。油断するとすぐ死んでしまうので、通常プレイではあまり使わなかった呪文や特技、アイテムも総動員して、とにかく戦術を練りまくってボスを攻略する必要がありました。何度も死にながら「こいつ子守唄で寝るのかよ!?」みたいな、活路を探る作業は苦しくもあり楽しくもあり、蓋を開けてみればまさかの死にゲーRPGでした。

仲間キャラのバランス調整も神がかっており、突出して爆発的に強いキャラクターがいないという点も好印象でした。各キャラのバフやデバフのレパートリーが微妙にちぐはぐになっていたり、火力が高いアタッカーだけど準備に数ターンかるから、その間の他キャラによるサポートが重要だったり…

各キャラに明確な役割を持たせることがとにかく重要になってくるため、「マルティナかわいいからとりあえずパーティーに入れとこ」みたいな甘い考えでは突破できないボスが多数いました。

またバトル中にキャラを入れ替え可能な「いれかえ」システム、そしてその駆け引きを一段階上のステージに押し上げるシルビアの”あの特技”。それら要素のおかげでとにかく考えることが膨大で、頭めっちゃ使いますし、結果的に死にキャラがいないんですよね。

最高の戦闘システムでした。文句なしの10点満点にさせてください。

調整の絶妙さはホントに神がかってました

縛りアリなら100時間はカタい特大ボリューム

本作はメインシナリオだけでもかなりのボリュームがあります。クリア後にはやりこみ要素も用意されていますし、11Sからの追加ボスも複数存在します。

過去作の世界を冒険できるヨッチ村の「ぼうけんの書」など、寄り道要素も用意されており、ガチでやりこもうと思ったら相当なボリュームになると思います。

すべての敵が強い縛りを適用する場合は、装備やレベルを最強の状態にしてようやくスタートライン、みたいな裏ボスも用意されていますので、100時間は余裕でやり込めると思います。

他にも11Sの追加要素として、各仲間キャラに焦点を当てた追加シナリオや、仲間キャラとの同棲プチイベントなど、細かい点を上げればきりがないほどボリュームアップしていますので、無印版をプレイしたことのある方にもおすすめです。

※元々ネルセンの試練のご褒美としてエマと結婚することが可能でしたが、今作ではエマ以外も相手として選択することが可能。ただしエマ以外を選択した場合、同棲をし始めてちょっといい感じになるものの、明確に「結婚」というワードは出てきません。残念。

同棲する仲間キャラとはちょっとしたデートイベントも

残念な点として、今作の「クエスト」と呼ばれるサイドジョブはお使い的な単純作業成分が高めでしたので、昔ながらのJRPGって感じで好みが分かれてしまうかもしれません。

また、全クリ後のセーブデータはラスボス直前に戻った状態からスタートするため、仲間と会話しても

「俺たちが世界をすくってやろうぜ!」

みたいなことばっかり言ってくるのも少し味気なく感じてしまいました。そりゃ邪神を倒したら世界が平和になるわけですし、なんでまだ魔物いるの?みたいな話になるわけで…ラスボスを倒す前に戻すしかないっていうのは十分理解できるんですけどね。好みの問題もあるかもしれません。

ボリュームは間違いないのですが、その辺りを少し考慮して9点とさせていただきます。

種集め(=ステータスアップアイテム収集)など、マニアックなやりこみ要素は好き好きだと思いますので点数に含めていませんが、それでも値段以上のボリュームがあることは間違いないでしょう。

追加キャラクターシナリオでは、各キャラを主人公のように操作可能

まとめ:炎上しても良ゲーは良ゲー

いかがでしたでしょうか。

炎上してしまったという事は、戦略的な部分で失敗があったのかもしれません。それでも良ゲーは良ゲーだという事実に変わりはなかった、という事ですね。

最後に本記事の内容を3行でまとめるとこんな感じです。

  • 11Sとは完全版商法で炎上してしまった悲しきスイッチ移植版
  • 戦闘、ストーリーは最高のクオリティ
  • 操作面、得にPCゲーム用の最適化は改善の余地あり

最後まで読んでくださりありがとうございました。この記事が皆様のゲームライフを豊かにする一助になれば幸いです。このほかにもゲームに関する情報を色々と発信しておりますので、チェックしていただけたらとても嬉しいです!

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