バルダーズゲート3の日本語版はPS5、Steamどっちで買う?表現規制やローカライズの違いを解説!

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2023年も数多くのゲームが発売されましたが、皆さんはどのゲームが一番印象に残ったでしょうか。FF16、ゼルダの伝説、アーマドコア6にStarfield。数々の話題作が発売された一年でしたね。その中でも一際異彩を放っていたゲームが「バルダーズゲート3」です。

2023年8月に彗星のごとく登場し、あっという間に世界中の話題をさらっていった本作。アメリカ・ロサンゼルスで開催された、世界で最も権威のあるゲームアワード「The Game Awards 2023」では、最優秀賞にあたる「Game of the Year」を含む主要部門6冠を達成した超話題作です。

そんなバルダーズゲート3ですが、2023年12月21日、ついに待望の日本語版が登場しました。この瞬間をどれほど待った事か…!

現在バルダーズゲートの日本語版には

  • PS5版
  • Steam版(PC版)

の2種類がラインナップされていますが、この2種類にはどんな違いがあるのでしょうか。そこで本記事では、

  • PS5版・Steam版の違いは?
  • PS5版はどんな人におすすめ?
  • Steam版はどんな人におすすめ?

の3点について、深掘りしながら解説して行きたいと思います。

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PS5版・Steam版の違いは?

PS5版・Steam版の違いは大きく分けて2点あります。

表現規制の違い

日本で家庭用ゲームソフト(=PS5などのコンシューマーゲーム)を発売する場合、特定非営利法人「CERO」による審査・レーティングを受ける事が事実上必須です。レーティングの概要や目的は、CEROのオフィシャルページに説明が記載されていたので引用させていただきます。

ゲームソフトの表現内容にもとづき、対象年齢等を表示する制度です。国内で販売される業務用ゲームソフトを除く家庭用ゲームソフト等が年齢区分マークの表示対象となります。表示する年齢区分マークは、CERO倫理規定にもとづいて行われる審査により、それぞれの表示年齢以上向けの内容が含まれていることを示しています。 ゲームソフトに年齢区分を表示することにより、 含まれる表現内容の対象年齢がわかるため、安心して購入し、楽しんでいただくことができます。

引用元:レーティング制度|特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構(公式ホームページ) (cero.gr.jp)

要するにゲームの対象年齢を事前に設定する事で、お子様や若年層にも安心してゲームを楽しんでもらえるようにしてますよ、という事だそうです。具体的には犯罪行為・性的表現・暴力表現など、過激な表現をどの程度含むかによって、A・B・C・D・Zのレーティングを与えているとの事です。

ただ少しややこしいのが、CEROの中では最も過激な「Zレーティング」作品においても、行き過ぎた表現には規制がかかってしまう、という点。

正確に言うと、過激すぎる場合は評価対象外になってしまうよ。

評価対象外のソフトは、CEROによる審査を受けていないと見なされてしまいます。先述の通りコンシューマーゲームを販売するにはCEROによる審査が事実上必須なため、そのままではプレステやXBOX用ソフトが販売できなくなってしまいます。そのため、CEROの審査を通すために過激な表現を規制する必要があるという訳です。

バルダーズゲート3に話を戻すと、PS5版では以下の表現が規制されています。

・オプションにある「露骨な内容のコンテンツ」の項目を削除(海外版の「露骨な内容のコンテンツ」にある、「性器の表示」「ムービーの裸体表現を表示」「プライベートな時間の共有」をすべてオフにした際の表現に固定)

・露出した内臓表現の変更

・ゴブリンキャンプでプレイヤーがNPCへ拷問を行う選択肢の削除

引用元:スパイクチュンソフト「バルダーズ・ゲート3」日本語版公式ページ

過激なエロ・グロ・ゴア表現(CERO基準)を規制することでCEROの審査を通して、PS5版の発売にこぎつけたという訳です。それでも18禁なんですけどね。

ていうか18禁にするなら規制いらなくない?

一方で、Steam版はそもそもCEROのレーティングを受ける必要が無いため、海外版と全く同じ内容をプレイすることが出来ます。表現規制ゼロ。ここがPS5版・Steam版の大きな違いです。

・PS5版はCEROの審査を通すために過激な表現を規制している

・Steam版は表現規制がないため、海外版と同じ内容を楽しめる

MODの違い

PCゲームを語る上で欠かせない要素の一つ、それがMODです。MODとは「Modification」を略したもので、要するにゲームの改造ツールみたいなものです。MODはそのゲームのユーザーが個人製作している場合がほとんどで、UIを改良したり、キャラクリ用の髪型やプリセットを追加したり、オリジナルのアイテムや装備を追加したりと、様々なものが存在しています。

セクシー系のMODも定番よね

人気のゲームほどMODコミュニティが盛り上がる傾向があり、超人気作「Skyrim」では発売から10年以上が経過した現在でも、有志による新作MODが公開され続けているほど。バルダーズゲート3もその限りではなく、多数のMODが製作されています。

詳細の説明は省きますが、PS5版ではMODの使用は一切できません。一方、Steam版ならMODは好きなだけ追加し放題です。これはもう、そういう物として理解していただく他ありません。

特殊なオリジナル装備を追加したり、オリジンキャラの見た目を変更したり、所持重量の上限を取っ払ったり。MODを使用して、製品版以上の自由度を楽しむことが出来ます。

・PS5版はMODの利用不可。

・Steam版はMODの使用が可能。

日本語ローカライズの違いは?

PS5版の日本語ローカライズは、スパチュンことスパイクチュンソフトが担当しています。日本語版の公式ページもスパチュンが作成していますし、PS5版の販売元もスパチュン名義になっています。

一方Steamの販売ページを確認すると、販売元がLarian Studios名義になっています。

開発元の名前だね

また、スパチュンの中の方がX(Twitter)上で「Steamの日本語版はスパチュンの管轄外」という旨の発言をなさっています。そのため日本語版発売直後、本作にはPS5版・Steam版で日本語翻訳が異なるのでは?という噂がありました。SNS上では「PS5版はスパチュン翻訳だから最高~Steam版買わなくてよかった~」みたいな声も散見されます。この噂の真偽、気になりますよね。

結論から申し上げますと、恐らく日本語翻訳データはPS5版・Steam版ともに同じです。Youtubeに公開されているPS5版のプレイ動画と、実際に筆者がプレイしたSteam版のプレイ画面を見比べてみましたが、確認したシーンにおいて日本語翻訳は全く同じでした。使用されている日本語フォントも同じ。

Steam版のキャプチャ。下の動画の57:40頃に同じシーンが。

そのため「スパチュン翻訳だからPS5版の方が日本語訳が安定している」はデマだと思います、多分。

恐らくですが、契約上Steam版の収益がスパチュンに入らないようになっているため、スパチュン翻訳の日本語版=PS5版のみ、という建付けになっているのではないかと思われます。Steamで売る時にスパチュンを間に挟む必要もありませんしね。その代わり、翻訳データは提供するような契約内容になっているため、実際にはローカライズ内容が同じになっている…みたいな。

スパチュン目線に立って考えてみても、その辺を細かく説明するメリットはないと思いますので、詳細が判明することは今後も無いでしょう。ちなみにSteam版のクレジットを確認してみましたが、日本語ローカライズスタッフの記載はありませんでした。

日本語ローカライズの質はPS5版・Steam版共に同じ(と思われる)。

スパチュン翻訳だからという理由でPS5版を購入する必要はない。

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PS5版はどんな人におすすめ?

ずばりゲーミングPCをもっていない人、安定動作を求める人、クリア後にメルカリで売りたい人におすすめです。

Steam版をプレイするにはゲーミングPCが必要になってきます。このクラスのゲームですと、それなりのスペックが要求されます。PS5をお持ちで、ゲーミングPCをお持ちでない場合はPS5版一択になります。「バルダーズゲート3のためにPCを買うぞ!」というのは、現実的には色々とハードルが高いと思います。

またPS5版の場合、ハードのスペックに左右さずにゲームを楽しめるため、安定動作を求める方におすすめです。Steam版の場合、最適化不足や個別の相性問題などにより、どうしても動作が不安定になってしまう場合があります。

バルダーズゲート3に限った話じゃないけどね

なお筆者はSteam版を絶賛プレイ中ですが、そこまで大きな動作不安はありません。若干ロードが遅いかな?という程度です。

最後に、PS5版にはパッケージ版が用意されてるため、遊び終わった後にメルカリで売れば購入資金の一部を回収できるというメリットがあります。もちろんメルカリで中古ソフトを安く買う事も可能です。ダウンロード販売専用のSteam版の場合、メルカリで売買する事は出来ません。

Steam版はどんな人におすすめ?

こちらは規制なしで遊びたい人、MODを楽しみたい人、キーボード操作でプレイしたい人におすすめです。

Steam版にはCERO審査用の表現規制が為されていないため、海外版と同じ内容を楽しむことができます。ロマンスシーンや流血表現など、よりゲーム世界への没入感を楽しみたい方には必須だと思います。別に無くても楽しめると思いますが、何となく本来の作品をフルで味わえないというのも寂しい感じがしますよね。

また、MODを導入したい場合はSteam版が必須になります。PS5版はそもそもMODの導入が出来ませんので、購入前によく検討することをお勧めします。

最後に、PC版ではコントローラー操作に加えてキーマウ操作にも対応しています。このゲームはコントローラーを使うかキーマウを使うかで、操作感どころかUIまでガラッと変わります。どちらでプレイしても楽しめると思いますが、Steam版の方が選択肢が多いというメリットがあります。

PS5版もコンバーターを使えば一応キーマウ操作が出来るのかも?

ただしUIが切り替わるかは不明だし、多分非推奨。

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まとめ

  • MODや規制無し表現を楽しみたいならSteam
  • キーマウ操作でプレイしたい場合もSteam
  • PC持ってない or 安定動作を求める場合はPS5
  • パッケージ版をメルカリで売買したい場合もPS5
  • 日本語ローカライズはどっちも同じっぽい

という訳で、今回は「バルダーズゲート3」のPS5版・Steam版の違いについて解説させていただきました。人を選ぶ部分はありますが、非常に面白いゲームだと思いますのでぜひご参考にしてください!

最後まで読んでくださりありがとうございました!

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